研究課題/領域番号 |
13571045
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
笠井 直美 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (20255243)
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研究分担者 |
綾部 真雄 成蹊大学, 文学部, 助教授 (40307111)
大澤 清二 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)
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キーワード | 薬物乱用 / HIV感染 / 健康行動 / 民間伝統医療 |
研究概要 |
タイ国では、近年yaabaaと呼ばれる覚せい剤(Amphetamine type Stimulants)の乱用が重大な問題となっており、またAIDSに関しても深刻な状態が続いている。さらに静注薬物乱用とHIV感染は非常に密接な関連がある。そのためタイ国教育省は、エイズ予防教育を含めた総合的な薬物乱用防止教育プログラムを開始している。本研究では現地調査で得られたデータを用いて、タイ国児童の薬物乱用及び学校と家庭の役割の構造をフィールド調査と計量分析により明らかにしようとしている。 1.日タイ両国語でAIDSと薬物および健康行動に対する意識の実態について調査票を構成して、チェンマイ市の小・中学校で予備調査を行ない、調査票をさらに精選した。また地域社会に関する基礎的な資料を収集した。 2.調査結果を整理、集計、解析し、薬物乱用防止教育状況、薬物乱用関連知識・行動・態度等についての概略を明らかにした。 3.第1次調査結果を評価して、第2次調査を企画するための問題点を明らかにすると共に、調査地、調査方法について検討した。 4.上記の調査につづいて、第2次調査を実施するために、チェンマイ県において現地側協力者と協議を行なった。その際、第1次調査の結果について現地で報告し、第2次調査のための調査体制を準備した 調査の結果、生徒らは精霊信仰による治療および民間伝統医療に関して独特の信念をもつことが明らかとなり興味深い結果が得られた。精霊信仰による治療および民間伝統医療に関しては、年齢を経ることによって生活環境や社会から影響を受けていくことが明らかとなったが、さらなる解釈が必要である。
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