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2004 年度 実績報告書

プランゲ文庫における戦後初期国語副読本の実態および特色に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 13571046
研究機関広島大学

研究代表者

吉田 裕久  広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (80108373)

キーワード戦後初期 / プランゲ文庫 / 国語副読本 / ワークブック(問題集) / ハンドブック(学習参考書) / CCD(民間検閲部) / 学習の手引き
研究概要

1 調査の実態-過去3年間の調査の補充・確認もかねて、仕上げ調査として、9月と12月の2回、現地調査を実施した。所蔵資料の一冊ごとに、書名・編著者名・発行年月日・発行所・定価・ページ数などを基礎データとして書き出したり、書物・雑誌の一部を撮影したりした。
2 調査の内容(副読本の枠組み・内容)-国語教科書を中核にして、(1)教科書教材を解説・解釈した学習参考書・ハンドブック・学習の手引き、(2)教科書教材を問題集の形にしたワークブック・自習書、(3)その周辺を成す児童読本・読み物、さらに(4)古文・漢文などは一般的な解説書として用いられるものも大量に存在している。本研究では、これらを合わせて「副読本」としている。国定教科書の発行さえままならなかった戦後初期に、こうした副読本が大量に発行されていたこと自体がすでに驚きであるが、内容としても現代に十分に適応しうる充実したものになっており、当時の教育関係者の並々ならぬ努力の跡がうかがわれる。
3 調査の意義-プランゲ文庫所蔵の資料は、一般的には検閲研究がその代表的な領域であるが、同時に戦後初期の出版状況を知りうる最大の資料庫である。当時出版された書籍・雑誌の全てが事前検閲の資料としてGHQの検閲担当部門CCD(民間検閲部)に提出が義務づけられていた(その提出されたものが参謀二部(G2)歴史部部長プランゲ博士によってメリーランド州立大学に搬出・保存されている)からである。日本国内に保存・所蔵されていない書籍・雑誌・資料が大量に保存されている。本調査の対象としている副読本は、その大部分が国内の研究機関には所蔵されていなくて、その実態を知るためには、このプランゲ文庫の調査を経るしかない。その意味において、本調査研究は、国内での研究の限界を大きく補完しうるものであった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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