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2002 年度 実績報告書

東南アジア地方都市華人の地域間移動に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13572002
研究機関三重大学

研究代表者

荒井 茂夫  三重大学, 人文学部, 教授 (00159477)

研究分担者 田村 慶子  北九州市立大学, 法学部, 教授 (90197575)
福田 和展  三重大学, 人文学部, 講師 (10324500)
安食 和宏  三重大学, 人文学部, 助教授 (00231910)
田中 恭子  南山大学, 総合政策学部, 教授 (00167496)
キーワード華人社会 / 華僑史 / 社会史 / 国際情報交換 / 移動・移住 / 華文中学 / 中華経済圏 / インドネシア:マレーシア:シンガポール
研究概要

本年度はインドネシア地方都市華人の移動及び生活意識、言語生活、アイデンティティなどの調査を行った。従来インドネシア華僑研究は文献資料中心で現地調査はほとんど不可能であった事を考慮すると、様々な困難はあったものの、順調に調査票を配布し、下記のような回収を行うことが出来たことは、インドネシア華僑研究にとっては、過去に例を見ない歴史的な意味を持つものと考えられる。即ち30数年来探れなかったインドネシア華人社会の実相について初めて学術的調査を行えたこと、及び後続研究にとって重要な先行調査研究となることは明らかである。今回各分担者の調査票の配布と聞き取り調査は次のようになる。1)ジャカルタでは荒井、田村が大仏堂、華裔協会、孔教学校、インドネシア大学等で200部を配布し、現在150部ほど回収している。荒井はさらにスラバヤ、スマラン、ソロ、マゲランなどの中西部ジャワの諸都市及びカリマンタンのポンティアナを回り、200部程配布、現在90部ほど回収。各地で華人団体の指導者と交流を結ぶことが出来たのは、今後の研究活動の財産であり、後進に受け継がせなければならない。強調すべきはマカッサル、メナド、バリ島山間部など外島部のこれまで全く華僑研究者の入ったことのない地区を、各地の華裔協会、客家公会、百家姓協会などの関係で調査することができたことだ。華人団体の復活と連携の伝統を強く実感した。2)安食、福田はスマトラのパレンバン、メダンを調査。凡そ300枚配布し、100程回収することが出来た。インドネシア華人社会はスハルト時代の抑圧から開放され、政府の開放政策のもと、民族文化復興の時期に入っている。ジャカルタの大仏堂は地下3階地上5階の大ビルディングで、毎週法会には千人近く信徒が集まり読教、座禅を行うほか、幼児から年齢別に華語や文化の学習班が設けられ、禁止されていた華人存在の象徴である獅子舞やドラゴンダンスも復活している。こうした現象は各地華人社会の普遍的現象であった。特に華語教育は盛んで、中国な何の大学が支援している。今回比較実証するに足る調査結果を得ることが出来た。最終報告以外に成果はいずれ上梓する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 荒井茂夫: "華文文学研究の理論的課題と争点-中華的共感世界の歴史的二元性-"中国21. 2003/4(入校). (2003)

  • [文献書誌] 安食和宏: "東南アジアにおけるマングローブ林の利用と破壊をめぐって"地理月報. 472号. 7-9 (2003)

  • [文献書誌] 田村慶子: "サバにおける華語教育と華人社会"法政論争. 30巻3.4(予定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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