研究課題/領域番号 |
13572028
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
中川 義英 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70139517)
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研究分担者 |
赤松 宏和 早稲田大学, 理工学部, 助手 (30329106)
浅野 光行 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50257250)
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キーワード | 都市・地域計画 / 地域構造・地域システム / 教科外教育(総合的学習) / 授業学習支援システム / 子供のまちづくり学習 |
研究概要 |
(1)今年度は、米国、中国、台湾においてヒアリング調査及び文献調査を行った.子供を対象としてのまちづくり教育が進んでいる欧州の国々と相違して、これらの国々ではそのような教育手法が定常的には確立されてはいなかった。台湾においては着目すべきものがなかったが、上海の「上海城市規劃展示館」では、当市がいかに計画され、将来どのように発展していくのかが視覚的に展示され、あらゆる年代に理解されるように工夫されていた。一方、米国ボストンの「こども博物館」では各国の町のセット等も展示されており、子供連に分かり易く町の成り立ちを教育する手法の一環となっていた。また小学校低学年では隣町の生徒との交流を通してコミュニティの教育をおこなっているが、都市計画の観点は取り扱っていなかった。一方、「子供の権利」を守る意識が高く、子供達に市民としての自覚や忠誠心を教育していく過程で地域に対する愛着、つまりは町に対する関心が定着していくのではないかという観点から、特にその方面に詳しい弁護士や現地で子弟に教育を受けさせている邦人の父兄などにもヒアリング調査を実施した。 (2)総合的学習の時間に「まちづくり学習」を適用することを一つの目標としてきたが、東村山第七中において当研究が1、2年生全員の必修カリキュラムとして正式に採用となり定着しつつある。9月には目黒区立烏森小学校における総合的学習を支援する目的で、5年生を対象に地域の環境を通して「まちを考える学習」の導入の講義も実施した。このような試みを通じて都市計画の専門家のみならず企業、法人、行政などの団体を関与させ、学校が自主的にこの学習を展開させる体制を構築していけるかがこれからの重要な課題であることがわかった。それとともに、教師が参考に出来るようなテキストの作成・提供が必要であることも痛感し、その作成に取りかかっている。
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