研究課題/領域番号 |
13572034
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
佐々木 明子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (20167430)
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研究分担者 |
浅川 典子 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (00310251)
島内 節 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (70124401)
山田 皓子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (00261678)
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キーワード | 肯定的介護体験 / 介護支援体制 / CASI / 家族介護者 / 在宅療養高齢者 / フィンランド / スウエーデン / イギリス |
研究概要 |
【研究目的】在宅療養高齢者の家族介護者の肯定的介護体験の日本と諸外国との共通性や相違を明らかにし、家族介護者支援を行うために、平成15年度はスウェーデン、フィンランド、イギリスの実態調査の継続と日本の実態調査の分析を行った。 【研究方法】1.平成14年に、在宅療養高齢者の家族介護者を対象に日本340人、フィンランド580人を対象に介護者調査を実施し、フィンランドの介護者調査結果を分析した。また、スウェーデンにおける介護者実態調査の継続調査に着手した。肯定的介護体験は、ノーランらのCASI(介護満足感指標)を使用した。このうち平成15年は主に日本の介護者調査結果を分析し、フィンランド及び先行研究のイギリス、スウェーデンの結果と比較した。 2.フィンランド、スウェーデン、イギリスを含む現地の介護支援体制の調査を実施し、家族介護者の支援方法を検討した。 【結果】日本の介護者調査で得られた回答は230人(回収率67.6%)フィンランド290人(回収率50%)であった。これらの回答を分析した結果、以下のことが得られた。 1.肯定的介護体験をCASIの感じる割合でみると、主に、被介護者に関連する項目、介護者自身に関連する項目、人と人とのかかわりに関する項目に分類できた。 2.被介護者に関する項目では、日本、フィンランドとも「介護により高齢者が身奇麗で快適になること」が最も多かった。 3.介護者自身に関する項目では、日本、フィンランドともに介護により必要とされ、望まれている」が最も多かった。 4.人と人との関係に関する項目は、日本、フィンランドとも「介護は愛情を示す方法である」が多かったが、「家族の関係や絆を強くする」は日本に多かった。 全体を通してみると、被介護者に関する項目の結果は、先行研究であるイギリス、スウェーデンの介護者調査結果と同様の傾向であるが、介護者自身に関しては、日本が最も多かった。
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