研究分担者 |
小田 宏信 筑波大学, 地球科学系, 講師 (30280001)
呉羽 正昭 筑波大学, 地球科学系, 講師 (50263918)
高橋 伸夫 筑波大学, 地球科学系, 教授 (50015773)
平 篤志 香川大学, 教育学部, 助教授 (10253246)
伊藤 貴啓 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (10223158)
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研究概要 |
本研究は,近年のEU統合下におけるフランスードイツ国境地帯の地域変容を解明することを課題としたものである。2年計画の初年度にあたる本年度は,ナンシー大学およびザールラント大学を拠点にして,ロレーヌ地方・ザールラント州・ルクセンブルクを主たる調査対象地域にした。なお,現地本調査は平成13年に6月末より7月末までの約30日間に実施した。 ロレーヌ・ザール・ルクセンブルクは,ヨーロッパ中軸国境中軸地帯のなかでも,トランスボーダー現象がもっとも顕著にみられる地域といえる。その具体的現れの一つが「国境を越えた通勤現象」で,数量的な点でいうとヨーロッパ最大のトランスボーダー通勤地帯である。第2に,ロレーヌ地方に対する外国系企業の進出があげられる。とくに,ドイツ系企業の進出が著しく,これに対応するように初等・中等教育段階から高等教育段階までにおいてドイツ語教育が積極的に実施されている。第3に,SAAR-LOR-LUXに代表されるように,トランスボーダーな地域連携組織が他地域にくらべると活発な動きを示している。 なお,本年度の研究成果は平成14年3月に開催される日本地理学会で口頭発表を行った後,順次,雑誌論文として公表する予定である。また,次年度はアルザス地域を研究対象地域として現地調査を行う。
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