研究課題/領域番号 |
13572036
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
手塚 章 筑波大学, 地球科学系, 教授 (60155455)
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研究分担者 |
小田 宏信 筑波大学, 地球科学系, 講師 (30280001)
呉羽 正昭 筑波大学, 地球科学系, 講師 (50263918)
高橋 伸夫 筑波大学, 地球科学系, 教授 (50015773)
伊藤 貴啓 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (10223158)
平 篤志 香川大学, 教育学部, 助教授 (10253246)
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キーワード | EU / フランス / ドイツ / 国境 / トランスボーダー / 地域統合 / アルザス |
研究概要 |
本研究は、EU統合が進展するもとで、ヨーロッパの中軸ゾーンを形成する独仏国境地帯の構造変化を、地域実態に即して具体的に解明することを目的としている。 2年計画の最終年度にあたる今年度は、アルザス地方・バーデン地方・バーゼル地域の3地域からなる上ライン地方を調査対象地域とした。具体的には、EU首都の一角を占めるストラスブールを拠点とする調査と、フランス・ドイツ・スイスの3国にまたがるバーゼル大都市圏に関する調査を重点的に実施した。ストラスブールを拠点とする調査においては、ストラスブール都市共同体(CUS)・ケール市役所・アルザス地域圏・バラン県庁などで聞取り、資料収集を実施した。また、バーゼル大都市圏に関する調査では、トリレーナを初めとする地域連携組織め事務所などで聞取りと資料収集を行った。 ストラスブール地域での国境をこえた地域間連携は、アルザス北部(カールスルーエを中心とする地域間連携組織「パミナ」が有名)や南部(「トリレーナ」が有名)にくらべ遅れていたが、1990年代にはいってからストラスブール・ケール間の協力関係が深まりつつある。ライン川をはさんだ両岸一帯の公園整備計画に象徴されるように、両市を結ぶ空間軸が大都市圏整備計画の主要な舞台の一つとして浮上している。また、スイス側に中心地区があるバーゼル大都市圏では、交通インフラストラクチャーをはじめとして、国境をこえた整備事業が進んでいる。他方、国境は依然として制度や住民意識などの面で、大きな地域差をもたらす要因であり続けている。
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