研究概要 |
「経済発展と環境保全」を両立させることは,1992年「地球環境サミット」における「リオ宣言を引用するまでもなく地球環境政策の基本目標として掲げられている。また,同時に環境は,地球。共同体における「国際的公共財」としての共通認識がされている。また,1997年にデンバーで開催された主要国首脳会議の共同宣言は,地球規模の課題として「環境」において,国連CSD(持続可能な開発委員会)にたいして,森林環境資源に関する行動計画を立案した。特に,熱帯林の破壊に関する問題の解決を中心に検討していく方針となった。 本研究は,マレーシア・サバ州の現地調査の対象として生活環境基盤整備充実のための都市インフラ整備の拡張に伴う熱帯林・マングローブ林の破壊,インドネシア等の移民の水上生活用の住宅建設によるマングローブ林の破壊を中心として森林地帯の現状の調査を行った。 現在のマレーシア経済・産業発展により国際公共資源としての熱帯林,主にマングローブ林への影響が予測される地域の抽出を行った。森林環境保全システムこの構築と同時に,環境影響評価も必要となっている。 2001年2月からコタキナバルから50Kmのキナルートのエコパークにサバ州森林開発公社と共同でマングローブの植林を開始した。サバ州で,マングローブの植林は初めての試みである。 今後の植林の経過により,マングローブから製品化に至るまでの経過とまた,マングローブの産業化の方針について研究を進める。
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