平成14年度〜16年度の3年間にわたる研究の初年度にあたる本年度においては、まず中国における華僑経営の実態を調査した。具体的には、広東省における華僑系企業を数十社リストアップして、彼らの中国における投資戦略を調査した。 次にインドにおける外資系企業についても、同様のフィールド・サーベイを行った。その結果、まず中国における投資は主に輸出志向であるのに対して、インドにおける投資は内需を目的としていること、インドと中国の投資環境の最大の違いは、インフラの整備状況にあること、利益率においては、さほど大きな相違がないこと等が、統計的に実証された。 第二年度における平成15年度には、これらの企業の環境問題に対する取り組み姿勢について調査していくことが計画されているが、そのために必要な基礎データの収集が予定通りに行われたといえよう。ひき続き、フィールド・サーベイを行っていきたい。
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