研究課題/領域番号 |
13573001
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長田 哲也 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80208016)
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研究分担者 |
田村 元秀 国立天文台, 観測システム研究系, 助教授 (00260018)
平尾 孝憲 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00293689)
佐藤 修二 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025483)
伊藤 洋一 神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (70332757)
田辺 俊彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90179812)
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キーワード | 光学赤外線望遠鏡 / 赤外線サーベイ / 暗黒星雲 / 銀河系 / 星形成領域 / グロビュール / 星間塵 / 銀河 |
研究概要 |
南アフリカ天文台に設置した口径1.4mの光学赤外線望遠鏡に赤外線3色同時撮像カメラSIRIUSを搭載し、南天の観測を行なっている。 おおかみ座の暗黒星雲ではこれまでにない限界等級でサーベイを行ない、中心部では近赤外域で光る星雲を見出した。可視光やJバンド(1.2μm)で暗黒星雲として見える部分がKバンド(2.2μm)では光る星雲として観測され、これが背景の星の光を暗黒星雲中の塵が散乱したものであることを、簡単なモデル計算から導いた。ここで、塵のサイズ分布はやや大きなものまで含む必要があるため、暗黒星雲中での塵の合体や成長に重要な制約を与えるものと考えている。この結果は論文として発表した。 銀河系の中心部では数平方度の領域にわたったサーベイ観測と、銀河中心の星団を含むSIRIUSの1視野(8分角四方)および電波アークに位置する五つ子赤外線源とアーチフィラメントの星団を両方を含むもう1視野の頻繁な観測とから、それぞれ早期型星と変光星とを検出できないか、データ解析中である。また、このデータからは銀河系内奥部の晩期型星や星間減光の分布が、これまでにない感度で決定できると考えている。 この他、大質量星形成領域のM17や、カメレオン座・へびつかい座・ほ座等の星形成領域のデータも取得し、現在解析を行なっている。さらに、31個のグロビュールの背後の星の計数からコアの密度分布を推定し、グロビュールの一般的なプロファイルを導こうとしている。 さらに、銀河面の向こう側に位置するグレートアトラクターに含まれる銀河のサーベイ観測も行なった。電波銀河PKS1343-601の周囲30分角の領域をサーベイし、取得した像から前景の星を差し引いて数十個の銀河を検出した。
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