研究分担者 |
能田 成 熊本大学, 理学部, 教授 (30065841)
大野 照文 京都大学, 総合博物館, 教授 (40194245)
高野 雅夫 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (90262849)
酒井 英男 富山大学, 理学部, 教授 (30134993)
可児 智美 熊本大学, 理学部, 助手 (60332863)
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研究概要 |
本研究の目的は,約7億年前の原生代後期に地球表面が全面的に凍結したとするスノーボール・アース仮説の検証を行うことである.2001年から2003年までの3年間に約90日にわたってナミビアで地質調査を行って大量の岩石試料を確保した.得られた試料は,日本に持ち帰って分析した.氷河堆積物に含まれる炭酸塩岩の礫の変形から氷河堆積物の初期層厚を見積もった.キャップカーボネートに見られるカルサイトとドロマイトのサイクルが初生的であることを示唆するスランプ構造を発見した.炭酸塩岩の地球化学的分析や年代測定を行った.さらに,全球凍結事件の直後に出現するエディアカラ生物群の化石の発掘をナミビアとロシアで行った.得られたデータをもとに,全球凍結仮説の妥当性を検証し,論文集を出版した.また,一般読者向け解説書を出版した.全球凍結事件に象徴される大規模気候変動と生物進化の関連性が今後の大きな課題となっている.
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