研究課題/領域番号 |
13573006
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
塩川 和夫 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80226092)
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研究分担者 |
小川 忠彦 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60271607)
西野 正徳 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (70023679)
大塚 雄一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (40314025)
湯元 清文 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (20125686)
斉藤 昭則 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10311739)
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キーワード | 熱圏 / 電離圏 / 伝搬性電離圏擾乱 / プラズマバブル / 国際情報交換 / アメリカ:オーストラリア |
研究概要 |
1.平成15年5月21日から6月7日に行われた第3回FRONT(F-region observations of nighttime TIDs)キャンペーンのデータを解析した。このキャンペーンでは、オーストラリア中央部のRenner Springs(滋賀県信楽町の磁気共役点)に新たに1台の大気光全天カメラを設置した。そのほか、通信総合研究所が、兵庫県の西はりま天文台に、京都大学宙空電波科学研究センターが和歌山県の美里天文台にそれぞれ大気光全天カメラを設置し、既存の滋賀県信楽町、北海道陸別町、鹿児島県佐多岬のカメラ、滋賀県信楽町のMUレーダー、ファブリ・ペロー分光計とともに、伝搬性電離圏擾乱の総合観測を行った。その結果、中規模伝搬性電離圏擾乱(MSTID)が磁気赤道をはさんで南北半球でちょうど対称の形をしており、南北半球で1対1に対応することがわかった。この事実は、MSTIDが電離層の分極電場の構造を持っており、その電場が磁力線を通じて南北に投影されていること、を示している。 2.さらに、平成15年5月29日には、地磁気擾乱時に観測される大規模伝搬性電離圏擾乱(LSTID)の南北半球同時観測に成功し、この擾乱が南半球と北半球で20分ほどずれて伝搬していることを示した。この結果は、LSTIDが電場構造ではなく、中性大気の波動として伝搬していることを表しており、MSTIDと大きく違うことがわかった。 3.平成13年10月にオーストラリアのダーウィンに設置した大気光全天カメラに関して、平成16年11月に、ダーウィンにてこのカメラのメンテナンスを行い、自動観測を継続した。
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