研究課題/領域番号 |
13573010
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小畑 正明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20126486)
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研究分担者 |
石川 尚人 京都大学, 人間環境学研究科, 助教授 (30202964)
巽 好幸 海洋科学技術センター, 固体地球統合フロンティア研究センター, 領域長 (40171722)
鎌田 浩毅 京都大学, 総合人間学部, 教授 (80303791)
山田 隆二 防災科学技術研究所, 固体地球研究部門, 研究員
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 火山帯 / 島弧 / フィリピン / 中部九州 / リフティング / 沈込み / K-Ar年代 / XRF |
研究概要 |
本研究では、フィリピンおよび日本列島の比較研究により、島弧の発達および変形の歴史を明らかにする事を目指した。その結果、以下の成果を上げる事が出来た。 (1)島弧接合部における島弧横断的な火山帯の形成発達の条件を明らかにするために、フィリピン・マコロード地溝帯(回廊)に類似した、中部九州でのリフティングに伴うマグマ活動の研究を行なった。特に、豊肥火山地域の山甲川流紋岩に着目し、K-Ar法と(U,Th)/He法による年代学的および岩石学的な分析を行い、その噴火様式を復元する事に成功した。 (2)ルソン島東部からの沈み込みが、いつどのように開始し、どのように伝播していったかを明らかにするために、フィリピン海溝の沈み込みに対応する火山弧のK-Ar年代測定とXRF分析を行った。ビコール半島での火山活動は約7Maまでさかのぼること、さらに、レイテ島とミンダナオ島のデータと合わせると、フィリピン火山弧の活動開始はビコールから南のレイテ島、ミンダナオ島へと伝播したことが明らかになった。 (3)フィリピンで最も活動的な火山中の一つであるビコール半島マヨン火山について、2000年2-3月噴火において形成された溶岩流などの化学分析を行った。その結果、玄武岩質安山岩であり、過去の溶岩とほぼ同じ組成を持つことが明らかになった。 (4)若い火山岩のK-Ar年代学を確立するために、ハワイ諸島における歴史溶岩の年代学的および岩石学的な分析を進めた。この結果、歴史溶岩のアルゴン同位体データは基本的には大気アルゴンの質量分別直線上に乗ることがわかった。また、石基部分のみの分析をする事によって、過剰アルゴンの影響を大幅に軽減できる事も確認された。
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