研究課題/領域番号 |
13573015
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石川 信敬 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (70002277)
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研究分担者 |
平野 高司 北海道大学, 農学研究科, 助教授 (20208838)
石井 吉之 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (40222955)
兒玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
知北 和久 北海道大学, 理学研究科, 助教授 (70142685)
浦野 慎一 北海道大学, 農学研究科, 教授 (40096780)
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キーワード | 蒸発量 / 土壌水分 / 炭酸ガス / 地下水位 / 拡散法 / 熱収支 / 水循環 / 永久凍土 |
研究概要 |
現在、地球環境の変化を把握し地球温暖化を予測することが社会的に強く要請されており、温室効果ガスとしての水蒸気及び炭酸ガス収支を全球的に算定する試みが国際共同研究課題となっている。そこで本研究はアラスカ中央部の永久凍土森林流域において、土壌の凍結融解過程における熱、水蒸気、炭酸ガス、化学物質の変動プロセスの解明を目指す。本年度は北海道の実験流域の観測と平行して、アラスカ内陸部に実験流域を設けて 1)実験流域内の森林、ツンドラ域において夏期の蒸発量の算定、土壌水分量の地形依存性、植生に被われた土壌面における炭酸ガス濃度の時間変化量 2)流出河川における流量、水温、電気伝導度、浮遊土砂量、濁度及び井戸による地下水位変動を観測した。その結果、同じ気象条件でも地表面状態によって蒸発量は大きく異なり、特に川面では凝結が生じる事を見出した。これは凍結土壌の存在により河川水温が極端に低い事によるものと思われる。また炭酸ガス濃度は大気中と植生表面で20-30ppm異なること、表面近くの土壌水分量は斜面や徴地形に依存することを見出した。また地下水位は凍結土壌のない浅い層では顕著な日変化が現れるが、凍土層の下まで掘った深さ8mの井戸では地下水位に日変化が見られないことが分かった。
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