研究課題/領域番号 |
13574006
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
江頭 進治 立命館大学, 理工学部, 教授 (00027286)
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研究分担者 |
中北 英一 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70183506)
中川 一 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144393)
水山 高久 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00229717)
伊藤 隆郭 立命館大学, 理工学部, 講師 (80334035)
清水 義彦 群馬大学, 工学部, 助教授 (70178995)
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キーワード | 洪水災害 / 土砂災害 / 集中豪雨災害 / 土砂災害対策 / 降雨特性 / 降雨流出 / 土砂流出 / 河川変動 |
研究概要 |
本研究は、1999年12月、ベネズエラ北部のカリブ海沿岸部に位置するバルガス州で発生した大規模の土砂災害を対象として、カリブ海沿岸域における集中豪雨とその気候的特性、土砂移動現象の復元および災害後の降雨・土砂流出特性、土砂災害の歴史と社会的背景について共同研究を推進するものであって、両国における科学技術の発展と融合を図り、これらの成果に基づいて現地適合型の災害対策指針を得ることを目的とするものである。研究組織は、我が国6名、ベネズエラ中央大学2名および研究協力者数名からなっている。 本年度は共同研究の2年目であり、初年度に引き続き、災害時およびその後における関連のデータ収集、および両国における基礎研究の状況を把握し、相互理解を深めた。さらにベネズエラ国から4名を招聘して現地資料のデータ収集について打ち合わせを実施するとともに2回にわたる研究集会を行った。 収集したデータについては、とくに降雨流出およびそれに伴う土砂流出に着目して解析を進めているところである。これと併行して各研究分担課題に関しては、相互に連絡をとりながら研究を推進している。とくに、今回の研究集会においては、土石流の規模の予測法ならびに土石流の氾濫・堆積現象のシミュレーション法について集中的に検討した。その結果、規模の予測では崩壊土砂の移動過程における土砂量の見積もりが重要であり、そのためには侵食可能深の概念を導入した移動過程の解析が有効であることが確認された。また、土石流の氾濫・堆積現象のシミュレーションでは、有限要素法および有限差分法による解析結果について議論し、両者の問題点を抽出した。さらに、これらのシミュレーションに用いられた土石流の構成式の適用性について議論を深めている。これらの成果は、項目11.に示している。
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