研究課題/領域番号 |
13575012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村上 哲明 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60192770)
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研究分担者 |
渡邊 幹男 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30270995)
吉田 彰 進化生物学研究所, 植物第一, 室長 (70090933)
佐橋 紀男 東邦大学, 薬学部, 教授 (70057595)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 隔離分布 / 風散布 / シダ植物 / 植物地理学 / 長距離散布 / 分子データ / マダガスカル / マレーシア |
研究概要 |
我々は、これまでに行ってきたシダ植物の分子植物地理学的研究結果に基づいで、「マダガスカルと東南アジアの熱帯多雨林の間には密接な植物地理学的関係がある」という仮説をもつに至った。現在のマダガスカルと東南アジアが近くに存在したのは2億年以上も前なので、上記の植物群で見られた植物地理学的関連は、長距離散布によるものと考えられる。強風の通り道などが存在して、この両地城間の移動を容易にするような要因があるのかもしれない。もし、そうなら風で飛ぶ微細な胞子や種子で長距離散布が可能な植物については他の群でもマダガスカルと東南アジアの間で密接なつながりが見られることが期待できる。そこで、微細な散布体をもつ様々な系統の植物群をマダガスカル、東南アジアおよび周辺地域で採集し、分子・形態の比較解析を行うことによってマダガスカルと東南アジアの密接な植物地理学的関係が一般的に見られるかどうかを検討することが本研究の目的である。 本研究では、マダガスカルに3回、東南アジア(ボルネオ島キナバル山および周辺、マレー半島)に2回調査隊を派遣し、シダ植物(シマオオタニワタリ、コブラン、マヅバラン、マレーホウビシダなど)及び被子植物(ウツボカズラ類、地性ラン、タッカ、タンポポなど)の採集を行った。日本にもち帰った植物材料については、DNAおよびアロザイム多型解析、さらに花粉、胞子などの観察を行った。そして、両地域間の比較を行ったところ、様々な植物材料において両地城で長距離散布が起きていることが示された。
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