研究課題/領域番号 |
13575017
|
研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
篠田 謙一 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (30131923)
|
研究分担者 |
北川 賀一 長崎大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70186237)
加藤 克知 長崎大学, 医学部, 教授 (70018703)
中橋 孝博 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (20108723)
|
キーワード | インカ帝国 / ミトコンドリアDNA分析 / ペルー / プレ・インカ |
研究概要 |
2002年8月に約2週間ペルーで調査を行った。本年はペルー北海岸の遺跡とリマの国立人類学考古学歴史学博物館での試料の計測およびDNA研究用のサンプルの採取を行った。北海岸では、チクラヨのブリューニング博物館が所蔵するシカン後期の遺跡であるイジモから出土した10体分の調査を行い、次にシカン博物館が所蔵するバタングランデの4遺跡(Huaca Sialupe, Huaca del Puevuro Batan Grande, Sican West Tomb and East Tomb)から出土した人骨の調査を行って9体分のDNA分析試料を採取した。更にトルヒーヨ大学考古学博物館にて調査を行い、月の神殿遺跡から2000、2001年に出土した人骨13体の調査を行った。同じくトルヒーヨにあるエル・ブルホ遺跡では、昨年に引き続いて調査を行い、モチェとシカンの時代のサンプル47体分の試料を採取した。 リマの国立人類学考古学歴史学博物館では、昨年調査した1916年にEatonらによって発掘されたマチュピチュ遺跡を含むウルバンバ川流域の遺跡から発掘されたサンプルの計測を行い、その中からDNA解析用のサンプルとして20体の採取を行った。DNA研究用のサンプルは全てペルー政府の正式許可を得て日本に持ち帰った。これらの試料については、順次DNA分析を実行しており、形態学的な調査項目についても前年度の資料と併せた解析を行っている。 来年度の調査の準備として、1950年代にペルーの考古学者によって収集され、現在リマの国立人類学考古学歴史学博物館に収蔵されているパラカス地方のCavernusとNecropampaと呼ばれる墓室に埋葬された人骨およびミイラの調査を行い、これらの試料の計測およびサンプル採取に関する協議書を博物館側と結んだ。実際の研究は来年度行う予定である。
|