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2001 年度 実績報告書

熱帯アフリカと東南アジアにおける悪性腫瘍の分子病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13576002
研究機関長崎大学

研究代表者

鳥山 寛  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教授 (00108359)

研究分担者 千馬 正敬  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (60216562)
井関 充及  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (50176252)
熊取 厚志  長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (60244092)
キーワード腫瘍ウィルス / 悪性腫瘍の疫学 / 人類生態 / 子宮頚癌 / 陰茎癌 / タイ:ケニア
研究概要

平成13年度は研究代表者がタイ王国に赴き、チェンマイ大学医学部において、子宮頚癌、陰茎癌、肝細胞癌を主に、疫学、組織学およびウィルス学的検索をおこなった。その結果、1)子宮頚癌では40歳代に発生のピークが見られる、2)子宮頚癌患者の4.2%にHIV(ヒト免疫不全ウィルス)感染が見られる、3)進行期分類ではI期(癌が子宮頸部に限局するもの)が最も多く(44%)、0期(上皮内癌)で発見されるものはまったく見られない、4)組織学的に扁平上皮癌が大多数であり(82%)、その中では中等度の分化を示すものが多い(41%)、5)陰茎癌のほとんどは高分化の扁平上皮癌である、6)肝細胞癌の起因ウイルスの多くはHBV(B型肝炎ウィルス)であるが、肝炎ウィルスの検地できない肝細胞癌の比率が高い(10%)、などが明らかになった。また、従来より収集してきたケニア内陸部における子宮頚癌(100例)、陰茎癌(17例)の検索では、1)陰茎癌のほとんどは男子割礼の風習を持たない特定の部族に生じる、2)男子割礼をおこなわない部族では子宮頚癌の頻度も高い、3)AIDS流行後の子宮頚癌患者では平均年齢に明らかな若年化が見られる、4)子宮頚癌の角化型扁平上皮癌では55%に、非角化型では31%にHPV(ヒトパピローマウィルス)感染が見られる、5)陰茎癌では53%にHPV感染が見られる、などの結果を得た。
現在、これらの結果をもとに1)免疫データの解析、2)子宮頚癌、陰茎癌におけるHPVの遺伝子型の検索、3)タイ北部におけるHBVおよびHCV(C型肝炎ウイルス)の遺伝子型の検索、などを継続しておこなっている。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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