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2002 年度 実績報告書

動的意味論とコミュニケーション理論の統合

研究課題

研究課題/領域番号 13610008
研究機関大阪大学

研究代表者

中山 康雄  大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60237477)

キーワード信念構造 / メタファー / 照応関係 / 絵画的表象 / 四次元メレオロジー / 時間論 / マクタガート / 時間の意味論
研究概要

本年度は、時間に関わる意味論とメタファーの解釈に関わる問題に研究の中心をおいた。また、前年度から継続して、信念変更や動的意味論に関する問題を掘り下げた。
まず、平成14年5月に開催された人工知能学会全国大会において「信念構造の理論」と題した口頭発表を行い、前提を信念と関連させて解釈することを提案した(大会論文集(CD-ROM版)に収録)。そして、6月の認知科学会大会において、「メタファーとプロトタイプ」及び「照応関係の形式的表現」と題した2件のポスター発表を行い、メタファーと動的意味論に関する新しい視点を提供し、異なる分野の専門家と議論した(大会論文集に収録)。そして、同じく6月に、「メタファーの理解」と題した口頭発表を科学基礎論学会総会にて行い、「メタファーの解釈」という論文にまとめた(『科学基礎論研究』に収録予定)。そして、11月には、日本科学哲学会大会のワークショツプ「空間表象の形式理論と存在論」において提題者のひとりとして「絵画的表象の形式理論」というテーマで口頭発表を行った後、表象と存在論という問題をめぐる討論に参加した。そして、12月には、このワークショップのオーガナイザーであった加地氏などと共にメレオロジー研究会を組織し、「四次元メレオロジーと存在論」という研究発表と小山虎氏と共同で「一時的内在主義と四次元主義」というロ頭発表を行い、意味論と存在論の関係に関する意見交換をした。また、平成15年1月には、時間に関する考察を『時間論の構築』という著書にまとめて公開した。そして、この著書で詳細に表現できなかった問題を、「時間構造の分析-マクタガートの時間論の形式的分析」という論文の中で議論し、証明などを補足した。
以上のように、本年度においては、時間の意味論、存在論、メタファー論などと関係させながら、動的意味論とコミュニケーション理論の統合に向けての研究を展開した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 中山 康雄: "メタファーとプロトタイプ"日本認知科学会第19回大会発表論文集. 100-101 (2002)

  • [文献書誌] 小山 虎, 中山 康雄: "照応関係の形式的表現"日本認知科学会第19回大会発表論文集. 88-89 (2002)

  • [文献書誌] 中山 康雄: "時間構造の分析-マクタガートの時間論の形式的分析"大阪大学大学院人間科学研究科紀要. 29巻. (2003)

  • [文献書誌] 中山 康雄: "メタファーの解釈"科学基礎論研究. 30巻・2号. 7-12 (2003)

  • [文献書誌] 中山 康雄: "書評 野本和幸・土屋俊(編)『フレーゲ著作集2 算術の基礎』"科学哲学. 35巻・1号. 108-110 (2002)

  • [文献書誌] 中山 康雄: "書評 植村恒一郎著『時間の本性』"科学哲学. 35巻・2号. 137-140 (2002)

  • [文献書誌] 中山 康雄: "信念構造の理論"2002年度人工知能学会全国大会(第16回)論文集. CD-ROM. (1E1-03)1-(1E1-03)4 (2002)

  • [文献書誌] 中山 康雄: "時間論の構築"勁草書房. 253 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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