• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 研究成果報告書概要

アリストテレスの政治思想の歴史的体系的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610013
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 哲学
研究機関仙台白百合女子大学

研究代表者

岩田 靖夫  仙台白百合女子大学, 人間学部, 教授 (30000574)

研究期間 (年度) 2001 – 2003
キーワードデモクラシー / 経済 / 貨幣 / 私有財産 / 公共奉仕 / 自然 / 反自然 / 自足
研究概要

本年度は、本研究の最終年度にあたり、研究全体の完成を目指した。すなわち、すでに論文として成立した研究成果、「アリストテレスの奴隷論-その正当化の論理と超克の可能性」(『思想』893号)、「アリストテレスの『政治学』における市民と国制の概念」(『聖心女子大学論叢』93号)、「アリストテレス『政治学』における中間の国制」(『思想』920号)に加え、「アリストテレスの経済思想」に関して研究をまとめ、これによって、本研究の完結を目指した。その結果は、「経済と倫理-アリストテレスの経済思想」(『思想』962号)として完成した。アリストテレスは経済活動に本来的活動と非本来的活動の別を認め、前者は人間に生を可能にする不可欠条件として容認したが、後者はこの条件を逸脱し富の蓄積自体を自己目的化するものとして、断罪した。西欧近代の経済思想においては、この区別が放棄された結果、富の無際限の自己増殖が起こり、それによる人間の頽廃と地球環境の破壊が現在人類を脅かしている。このことを顧みれば、富はあくまでも「善き生のために」という倫理的制約の下にある、というアリストテレスの思想は、今、真剣に考慮されなければならないだろう。以上により、本研究は所期の目的を達成した。

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 岩田靖夫: "生きる"カトリック研究所論集(仙台白百合女子大学). 第8号. 91-112 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岩田靖夫: "経済と倫理-アリストテレスの経済思想-"思想 6月号(岩波書店). 第962号. 39-61 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岩田靖夫: "デモクラシーと幸福-自己実現と自己奉献-"公共哲学の古典と將来(東大出版会)所收. (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岩田靖夫: "他者とことば"物語論と他者(東大出版会)所收. (2005)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岩田靖夫: "ヨーロッパ思想入門"岩波書店. 246 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Yasuo IWATA: "Bulletin of the Institute of Catholic Studies Sendai-Shirayuri"To Live. Nr 7. 91-112 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Yasuo IWATA: "Siso IWANAMI"Economy and Ethics-Economical Theory of Aristotle. Nr 962. 39-61 (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Yasuo IWATA: "Economy and Ethics -Economical Theory of Aristotle"Past and Future of Public Philosophy UP of Tokyo. (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Yasuo IWATA: "The Other and Word"Narratology and Others UP of Tokyo. (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Yasuo IWATA: "Introduction to European Thought"IWANAMI-SHOTEN. (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 2005-04-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi