研究課題/領域番号 |
13610024
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研究機関 | (財)東方研究会 |
研究代表者 |
田辺 和子 財団法人東方研究会, その他部局等, 研究員 (20217102)
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研究分担者 |
茨田 通俊 財団法人東方研究会, その他部局等, 研究員 (10260126)
吉元 信行 大谷大学, 文学部, 教授 (50103122)
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キーワード | クメール文字 / Pannasajataka / Vessantara jataka / Sirivipulakittijataka / Sumbhamittajataka / ランナー |
研究概要 |
Pannasajatakaは、東南アジアの各地に流布している。この一年間の研究によって、クメール文字のタイ版、ランナー文字の北タイ版(タイ訳も出版されている)、ビルマ版、ラオス版の存在が知られた。かって存在していたと紹介されていたラオス版については、現段階では、収集が極めて困難な状況にあることもわかった。また、近年になって、タイ、アメリカ等で、この東南アジア流布のPannasajatakaについての研究者が何人かあらわれていることも知った。また本研究目的の大谷貝葉写本Pannasajatakaと田辺将来写本コピーとの比較については、田辺将来、写本コピーは殆んど中が欠けることなく揃っているが、大谷貝葉の方は、断片的なものであるので、先ず、田辺将来写本に存在する物語のローマナイズ化をすすめた。田辺将来写本コピーのクメール文字タイ版のPannasajatakaの内、SirivipulakittijatakaとSumbhamittajatakaのローマナイズ化を行い、その大半をローマナイズ化し終えた。ローマナイズ化をすすめるにあたっては、既に出版されている、ビルマ版との比較を行い乍らすすめたのであるが、パーリ文の点においてはかなり異なることが知られた。偶頌についても異なっているが、タイ版とビルマ版においても、ヴェッサンタラジャータカの偶頌を多く採用していることが知られた。
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