研究概要 |
大谷大学所蔵貝葉写本Pannasajatakaと田辺将来写本Pannasajatakaのコピーに共通する物語の内、今年度は、Sumbhamittajataka, Sirivipulakitti jatak, Dulaka pandita jatakaの校訂を終えた。この内Dulakapandita jatakaは、韓、日共同印度学仏教学会で発表した。これは研究分担者茨田が担当した。次に、前年度から校訂をつづけていた芳元信行は、Mahapaduna jatakaに関する校訂を終了し、さらにビルマ版Pannasajataka中のMahapaduma jatakaとの比較対照を行って、その結果を第13回IABSC国際仏教研究会議で研究発表し、その成果を挙げた。又田辺は「日本におけるPannasajataka研究」と題して、第13回IABSで研究発表を行った。こうした経過の中で第13回IABSがタイ国バンコク市で行われた関係上、Pannasajatakaの王室コレクションがワットチュータポン(通称ワットポー)寺院に存在することがわかりそれを撮影することが許されることになり、3月に王室コレクションの撮影をすることが出来た。そこでは、写本研究家フィリォザ夫人がカタログ作りを終えており、王室コレクションの写本の様子を詳細に学ぶことが出来た。今までみていた写本のいずれよりもみごとに描かれたものでこれを解読することによってさらにこの研究が進むことができると思われる。
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