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2001 年度 実績報告書

祝祭・民間習俗・図像の観点から見たキリスト教のヨーロッパ土着化問題

研究課題

研究課題/領域番号 13610032
研究機関早稲田大学

研究代表者

田島 照久  早稲田大学, 文学部, 教授 (50139474)

キーワード宗教民族学 / キリスト教教会歴 / キリスト教のヨーロッパ土着化 / ゲルマン古習俗 / 謝肉祭 / マリア崇拝 / 聖者崇拝 / キリスト教図像学
研究概要

本研究は、キリスト教による再解釈によって土着的民間習俗が現在のキリスト教世界に残存している現状を調査し、さらに教会暦のうちに取り込まれたゲルマン的要素をキリスト教の祝祭の分析を通じて明確に浮かび上がらせ、キリスト教のヨーロッパにおける土着化プロセスを跡づけることを目的としているが、研究初年度にあたる平成13年度は、キリスト教信仰世界のまっただなかに公然と残存しているゲルマン的習俗の代表ともいうべきファスナハト(謝肉祭)について現地調査と映像資料の収集を集中的に行った。ファスナハトはキリスト教会暦に連動して毎年その期日が変わる祭りである。つまり春分の後の初めての満月のあとの日曜日である「復活祭の日曜日」から主日を除いて40日を遡った日(水曜日となるが)、この日が「灰の水曜日」として四旬節の始まりとなる。この灰の水曜日に先行する火曜日、月曜日、日曜日がファスナハトの祭りの日とされる。2002年は2月10日(日)、11日(月)、12日(火)にヨーロッパ各地で民衆的祝祭が持たれた。この日程にあわせて本年度の現地調査と映像資料収集を行った。2月10日にドイツのアレマン地方の古習俗の残存するエルツァッハの伝統的仮面行列、さらに夜の松明仮面行列、11日は同じアレマン地方のフライブルク市で行われた「バラの月曜日の大仮面行列」、12日はオッフェンブルク市の魔女集会を現地調査した。何れも伝統的な木製仮面に、伝統的衣装をまとい、冬やらい・夏迎えのゲルマン的習俗がくり広げられる年に一度の民衆的祭りである。これらの資料はデジタル化した上で、現在進めている「宗教民俗学資料データベース」の内に加え、長期保存に耐える資料化を図ることになる。さらに「キリスト図像研究」に関する資料収集も行うことができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田島照久: "神論の経歴"早稲田大学大学院文学研究科紀要. 第46輯第1分冊. 17-34 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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