研究概要 |
本研究は、早稲田大学図書館蔵「教林文庫」蔵書の悉皆調査によって、「教林文庫」の蔵書形成の過程を明らかにし、新たな目録を作成するとともに、併せ文庫の個別の蔵書についても、研究することを目的とした。 2001年度から2003年度にかけて、早稲田大学図書館特別資料室において、「教林文庫」の調査を計12回、33日間にわたり実施した。また、叡山文庫など他文庫の調査を数回、文庫の旧所蔵者である滋賀県の観音正寺塔頭教林坊の実地踏査を行った。 調査にあたっては、約1,150点からなる「教林文庫」の個別書誌を、カードに記録し、エクセルに入力した。項目は、[教林文庫通番・枝番・刊年・書名・その他題・装丁・数量・法量・刊写年時・西暦・厳覚・覚深・所蔵者署名・印記・旧分類朱・旧分類墨・序跋・刊記・奥書・備考]からなる、詳細なものである。また、和装本の、表紙・内題・奥書・蔵書印をデジタルカメラで撮影した。 エクセルのデータを縮小印刷した、約200頁からなる詳細な目録と、印記集・梵字表を、研究報告書として提出する。デジタル撮影した書影は、書籍の形で公刊することは不可能のため、インターネット上で、データベースとして公開することを検討している。
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