1.高野山竜光院所蔵の伝船中湧現観音像に関し、本年度は高野山における熟覧および赤外線ビデオカメラによる観察を実施した。その結果、可視光線下における観察以外の隠された落款や失われた図様などがないことを確認した。 2.スライド撮影を行い、フォトCDに記憶させるとともに、関連する平安仏画の画像類についてもフォトCDに保存した。 3.神奈川県立金沢文庫、滋賀県叡山文庫その他に赴き、本画像と関連する諸資料を収集した。 4.本画像と同一図様をもつ仁和寺の一切念誦行事勾当図像について調査を行い、その梵字標題について初めて解読するに至った。
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