研究概要 |
15年度に実施された研究の概要は次の通りである。 (1)親子による目撃実験の実施:14年度のデータに加えて新たに15組の小学生とその母親を被験者に目撃記憶実験を行い、記憶の食い違いが生じた際には必ずしも母親の意見が優先されるわけではないことを見出した。さらに、比較のため大学生被験者47組についても同様の実験を行った。(研究成果は『認知科学』に投稿した。) (2)就学前児による目撃実験の実施:10組の保育園児(6歳児)を被験者に目撃記憶実験を行い、大学生10組の結果と比較した。保育園児は大学生に比べ記憶の成績が劣ること、同調を起こしやすいことを見出した。(The 5^<th> Tsukuba International Conference on Memory March 13-15,2004)にて成果発表を行った。) (3)昨年までの研究成果をAmerican Psychological Societyの年次総会で発表し、目撃証言研究の世界的権威であるE.Loftus博士と共同研究をすることが決まった。 (4)国内主要研究者とめ共同研究の組織作りを行い、来年度からの科学研究費補助金申請を行った。 (5)映像提示方法についての成果発表:2つの国際学会で発表したほか、Behavior Research Methods, Instruments, and Computers誌に論文が掲載された。また、Basic and Applied Social Psychology誌とJournal of Applied Social Psychology誌にそれぞれ1編ずつの論文を投稿した。
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