研究概要 |
研究概要(研究目的、研究方法、研究成果等を記入する。) 平成14年度に引き続いて,縦断的調査を行った。 調査1 平成15年5月:授業時間内を利用して,大学生(有効回答数192名)に対して,友人関係,自己意職,自己概念,ライフイベント体験及び転機となったライフイベントについて,授業時間内を用いて調査を行った。 調査2 平成15年7月:同一授業において調査1と同様の質問項目について調査を行った。(有効回答数162名) 調査3 平成16年1月:調査2の時点で今後の調査研究への協力要請に対して承諾が得られた29名について郵送留置法により調査を行った。項目は調査1,2に加え,共感性の高さに関する項目を加えた。 以上の結果,ライフイベントそのものではなく,転機となる体験,私的自己意識(内省傾向の高さ)が、より年代の高い者が重視するような自己の側面に関わりがあることが示された。このことから,単なる否定的ライフイベント(危機)体験ではなく,内面に目を向け内省することが自己の発達に影響を与えることが実証された。 現在,潜在成長モデルを用いた共分散構造モデルにより,調査1,2での時系列的変化を検証する作業を継続中である。また調査3については,個別の変容パターンによって,ケーススタディ的な手法による解析を行っている。 本研究の成果は,平成15年度日本教育心理学会第45回総会自主シンポジウム8「青年期研究の最前線」において話題提供として,その一部が発表された。
|