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2001 年度 実績報告書

反復自然観察法によるつり込まれエラーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610151
研究機関東北学院大学

研究代表者

吉田 信彌  東北学院大学, 教養学部, 教授 (50137585)

キーワードつり込まれエラー / ヒューマンエラー / 運転者行動 / 反覆自然観察法
研究概要

つり込まれエラーの自然観察として、今年度は以下の4種の研究に取り組んだ。1.信号待ちの自動車の不要発進、2.交差点での左折合図のつり込まれ現象、3.薄暮時に対向車につり込まれての点燈現象4.赤信号を無視する自転車の相互のつり込まれ現象。
このうち1と2は、予算の制約上、既存の撮影テープから、24日の観察期間中12日以上記録できた25名の事例を編集し、交差点で信号待ち中に発進をして結果的に再停止する不要な発進をエラーとして取り上げた。そのエラーがつり込まれエラーと呼べるかを検討し、日本応用心理学会第68回大会(2001年9月)で発表した。不要な発進を誘発した要因は複数になり、一つに特定できる例は少なかった。つり込まれエラーには、エラー直前の運転者の注意がどこに向いていたかによって2種に区分できた。第1は運転者が状況をっねに探索していて、ある変化に即応してつり込まれた誤発進である。第2は運転者が外部状況を把握ぜず漫然としていて、信号にはっとして反応したようなつり込まれエラーである。前者はスキーマの活性値が高い場合で、後者は逆に低く、奪取エラーとの区別がつきにくくなる。
同じデータで合図のトリガー条件を現在併せて分析中である。平成14年の産業・組織心理学会に発表予定である。
3については、4月から11月にかけて、6度にわたる調査を行い、Kroj & Spoerer(1974)の結果に反して、対向車による点燈の促進(つり込み)効果は検出できなかった。14年度の学会に発表予定である。
4は、赤信号を無視する自転車の高校生に質問紙調査と自動車の進入速度分析を行った。自転車の信号無視が法規の無知による点が明らかになり、この交差点の違法行為がかならずしもつり込まれ現象とは言えなかった。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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