研究課題/領域番号 |
13610161
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研究機関 | 川村学園女子大学 |
研究代表者 |
松井 洋 川村学園女子大学, 文学部, 教授 (00095465)
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研究分担者 |
有元 典文 横浜国立大学, 人間科学部, 助教授 (30255195)
中里 至正 東洋大学, 社会学部, 教授 (30058036)
中村 真 川村学院女子大学, 文学部, 助教授 (70281318)
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キーワード | 社会的迷惑行為 / 恥意識 / 罪悪感 / 中学生 / 高校生 / 父親 / 母親 / 国際比較 |
研究概要 |
社会的迷惑行為について、以下のように調査を行った。 調査Iでは、日本、アメリカ、トルコの中高生を対象におこなった調査内容について、非行許容性、道徳意識、恥意識などを含めた因子分析を行った結果は、社会的迷惑行為に対する中高生の意識は、非行許容性、道徳意識、恥意識と同一の意識ではなく、これらからある程度独立した意識であることを示していた。他方、社会的迷惑行為に対する意識は、日本では自律的な恥意識と、アメリカでは道徳意識と関係が深いことがわかった。 社会的迷惑行為に対する態度を3カ国の間で比較すると、三カ国の中で、アメリカの中高生は社会的迷惑行為について、もっとも、「悪い」、「恥ずかしい」と感じるブレーキが弱い。反対にトルコはもっとも抑制的で、多くの社会的迷惑行為を「悪い」または「恥ずかしい」と感じる傾向がある。日本の中高生は、アメリカと比べると、社会的迷惑行為に厳しいがトルコほどではない。また、社会的迷惑行為についての態度には国による違いがある。 調査IIでは、日本の中学生と大学生を対象に調査を行った。まず、社会的迷惑行為についての経験と恥意識について因子分析を行った結果、社会的迷惑行為はいくつかの種類に分けることができ、また、恥の意識が社会的迷惑行為を抑制し得るということがわかった。 調査IIIでは、日本の中学生と高校生を対象に調査を行った。その結果、社会的迷惑行為と言いうる状況一行動に対しては、罪悪感が強い場合、恥意識が強い場合に分かれる。また、これらの態度の強さは中-高、男-女で異なることがわかった。
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