研究概要 |
本研究は,高齢者においてインターネットを利用した遠隔生涯学習が受講できるかについて検討した。昨年度は,実際の本学における公開講座をデジタルビデオ入力による,大学構内のサーバにおいて,無線LANおよびISDNによって高齢者の方々に視聴して評価をもらった。その結果,自分の興味あるものについては生涯教育として遠隔教育を受講してもよいとする結果を得た。 また,Webページについては,高齢者の方にも使いやすいよう,できるだけ大きなボタンとして文字も大きくして提示したため,すべての高齢者にとって読むことができる表示となった。また,アンケート調査については,面接方式の調査でなくては回答してもらうことができなかった。これは今後も同様の調査方法をとっていく必要があることを示唆している。 さらに高齢者に興味がもてる学習方法や教育のコンテンツなどについて具体的に検討を加えた。コンテンツについては,動きのあるものや画面で変化があるものも必要であるとする意見もあった。そのため,簡単な英会話の教材を外国人と日本人で作成した。しかし,教材そのものの作成に時間と労力がかかり,大量に作成していくにはさらに工夫が必要であることが認められた。 画質や本質については,無線LANを用いることで快適にアクセスできた様子であった。職員の方々にとったアンケートでは,遠隔講義はまた早いのではという意見もあったが,無線LANや最近普及しているブロードバンドを利用することで,画質や音質についてはよりよいものが簡単・安価に構築できると考えられる。
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