平成14年度の研究実績は、以下の4点である。 1、理論的考察: 平成14年5月刊行の『社会運動と文化』に収録された二本の論文「社会運動と文化-なぜ運動脳文化的研究なのか-」「社会運動の文化的研究の課題-その問題とこれから-」から出発し、さらに理論的研究の焦点を「背後にある文化」と運動体が自らに対してなす「文化的意味づけ」との連関の仕方に絞り、研究を行った。考究の具体的示唆は、フーコーに求めた。 2、調査活動・資料収集: 昨年度に引き続き、千葉県成田市、長野県飯田市と下伊那地方、広島県吉田町、などにて調査活動。この間、郷土史家などへのインタビューと博物館・歴史館などへの訪問を重ねた。寺社や家屋など歴史的建造物調査。 3、資料整理: 平成13-14年度に収集した史資料データ約400点の整理。現在進行中。 4、史資料の解読とその成果: 収集資料をもとにして「地域性」「時代性」「メンタリティ」「共同性意識」などの諸概念に対応する実証的即応現象を言説の中から収集する作業が進んでいる。 以上
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