研究課題/領域番号 |
13610193
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
駒井 洋 筑波大学, 社会科学系, 教授 (20058100)
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研究分担者 |
バレスカス M. R. P 筑波大学, 社会学類, 外国人教師
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キーワード | 帰化 / 在日韓国・朝鮮人 / 中国人 / アイデンティティ / 共生志向 / 民族志向 / 同化志向 / 個人志向 |
研究概要 |
初年度の予備的研究、2年目の質問紙を用いる量的調査につづき、最終年度に当たる本年度は、欠落していた情報を文献、インターネット等によって補うとともに、質的データを収集するために、代表的ケースにたいする聞き取りをおこなった。以下はその結果である。 自己の内部における「日本人」意識と民族意識(エスニック・アイデンティティ)の併存もしくは葛藤状態にどのように対応しようとしてきたかによって、帰化者は「共生志向型」「同化志向型」「民族志向型」「個人志向型」に大きく類型化できる。ここで、「共生志向型」とは自己の民族性という「他者性」を「日本人」という意識と共存もしくは相対化させる戦略であり、「同化志向型」とは民族性という「他者性」を否定していく戦略であり、「民族志向型」とは民族性という「他者性」を肯定していく戦略であり、「個人志向型とは二つの「他者性」を肯定も否定もせず自己実現をめざす戦略である。 これら四類型が権利を獲得しようとする際、文化的市民権の追求によろうとする類型は「民族志向型」と「共生志向型」であり、単一国籍の取得によろうとする類型は「共生志向型」と「同化志向型」であり、個人単位の「個人志向型」とは異なっている。 さらに、これら四類型は、量的調査により得られた「権利獲得」「出自隠匿」「出自承認」「国籍超越」の四類型とそれぞれ相応している。
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