現在、日本全国の病院ボランティア活動に関して、もっとも情報を蓄積しているのみならず、病院ボランティア団体の全国連絡ネットワークを形成している団体が、NPO法人日本病院ボランティア協会である。本年度は、日本病院ボランティア協会と協議しながら、日本病院ボランティア協会が全国のどのような団体をネットワークし、どのような活動を行っているのかの基礎調査を行った。調査内容は、NPO法人としての日本病院ボランティア協会の活動と、理事その他の組織、全国の病院ボランティア団体の基礎情報把握、ボランティア個人の意識や動機の把握、などである。 ついで、関西地域において先進的な病院ボランティア活動をしているグループや団体を訪問調査した。具体的には、精神病院における病院ボランティアと入院、通院患者との共同活動、病院ボランティア活動を立ち上げたばかりの病院におけるボランティア活動とその支援システム、20年近くの活動歴史をもつグループの活動や、それを支える病院スタッフとの連携の実態などである。 こうした基礎調査をふまえて、日本全国の病院ボランティア活動の実態を把握するための基礎調査を実施する準備を行った。具体的には、全国の病院ボランティアグループ数の把握、どのような調査項目を設定するかについて、NPO法人日本病院ボランティア協会の理事者との検討協議、そして次年度に向けての調査実施の準備などである。これをふまえて次年度は、日本全国の病院ボランティア活動団体の全数調査を実施する予定である。 さらに、諸外国の病院ボランティア活動についてもINTERNET等を通じて情報把握している。これも次年度につながる研究成果である。
|