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2002 年度 実績報告書

転換期のフランス共和制研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610227
研究機関駒澤大学

研究代表者

中野 裕二  駒澤大学, 法学部, 助教授 (10253387)

キーワードフランス / 共和制 / 多文化主義 / パリテ / コルシカ / パポン
研究概要

1.多文化主義とフランス共和制
1990年代に入り、フランスでアメリカの多文化主義が紹介されると、「共和制モデル」との違いから、多文化主義への強い拒否反応が示された。しかし、移民の定着やEU統合という文脈から、徐々に文化的差異を尊重する方向に議論が流れる。その1つは、従前の共和主義を再検討することで、文化的差異を尊重できるフランス共和制を目指す論調である(A・ルノー、D・シュナペール)。ここでは、「多文化主義」は社会を分裂させるものとして批判される。いま1つは、フランス型の多文化主義を目指す論調である(M・ヴィヴィオルカ)。ヴィヴィオルカによれば多文化主義とは(1)文化的差異の承認と(2)社会的平等の実現である。さらに、フランスでは言説のレベルでは共和主義の影響は強いが、実践レベルでは多文化主義は行われている。このように、現在のフランスでは、共和主義の理念と多文化主義の政策実践という、理念と実践の乖離が見られる。
研究代表者は、この理念と実践の乖離に現代フランスの特徴と問題点を見て取る。
2.パリテ、パポン裁判とフランス共和制
パリテとパポン裁判は、フランス型の多文化主義の議論の中に位置づけられる。パリテは社会的平等の実現の一環としての政治的平等の文脈、パポン裁判はユダヤ人の迫害の歴史をフランスが承認するという文脈である。来年度は、さらに、この点を発展させたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 中野裕二: "民主主義とは何か(三浦信孝・増田一夫編)"藤原書店(予定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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