社会ネットワークのevolving processについて、とくに友人ネットワークの動態分析を理論、実証両面からさぐる研究をおこなっている。 理論面では、シミュレーション手法を使いながら、友人形成過程モデルの開発、発展を行なった。とくに、オランダの共同研究者とおこなってきた、情報の不確実な状況下でのネットワーク形成のシミュレーション分析にかんして、2002年に、甲南大学紀要に「不完全情報下におけるネットワーク形成」として、論文を仕上げた。 実証面では、モデルのいくつかのパラメータ推定のためのデータ収集を、日本、オランダではすでに行っているが、そのデータの分析をおこない、2002年、国際学会で報告した。これらは、2003年、甲南大学紀要に、「類は友を呼ぶ-友人形成過程に影響を与えるメカニズムの解明に向けて-」として、論文を仕上げた。これはオランダ、日本の学生の友人ネットワークのデータを、オランダの共同研究者とともにおこなっている研究を、私の責任で、まとめたものである。 さらに、2003年度には、甲南大学の学生に対して、「パーソナル・ネットワークデータ」を収集し、これを甲南大学紀要に、「パーソナル・ネットワークの分析-甲南大学生の場合-」として、論文にしている。
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