研究課題/領域番号 |
13610272
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
平澤 和司 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (30241285)
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研究分担者 |
中村 高康 群馬大学, 教育学部, 助教授 (30291321)
山口 健二 岡山大学, 教育学部, 助教授 (90273424)
樽本 英樹 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50271705)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 就職 / 大学教育 / 推薦 / キャリア / 理工系大卒者 / 卒業生調査 |
研究概要 |
本研究は、理工系大卒者の大学から職業への移行の構造と過程を時系列的に明らかにすることを目的としている。その際、彼らが大学教育からどのような能力を習得し、いかなる方法で就職し、就業後にどのようなキャリアを歩んだかを、相互に関連づけて捉えたところに本研究の特徴がある。この目的を達成するため、首都圏に位置する理工系学部を擁する複数の国立および私立大学において、おもに就職担当教職員を対象に聞き取り調査を進め、資料の収集に努めた。さらに諸条件が整っていた東京都内の国立大学工学部5学科を1965〜94年に卒業した卒業生2,101名を対象に、同窓会名簿を用いて質問紙による郵送調査を平成15年1月に行った。最終的に1,216名から有効な回答が得られた。その結果、1.大学から雇用主への推薦状によって就職した者が約6割、教官の口頭での斡旋による者を含めると約7割の者が、程度の差こそあれ教官が関与するかたちで技術職か研究開発職に就職したこと、2.しかし誰が推薦されるかに関して教官の関与は弱く、とくに能力の高い者が推薦されたとはいえず、大学での専攻と初期の仕事との関連度は自由応募による就職者と変わらないこと、3.この傾向は卒業年次によらず比較的安定していること、4.40歳までに転職した者は転職前よりも高い従業上の地位を獲得しており、非転職者や40歳以降に転職した者とキャリアパターンが異なること、5.40歳以上で管理職になるかどうかは大学生活の諸活動に関連した学卒時の能力によって異なること、などが明らかになった。
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