研究課題
本年度補の研究実績1.いじめ判決文教材の実践的検証本年度は、前年度(平成13年度)までに教材化し、立案した資料をもとに、小・中学校での検証授業に取り組んだ。中学校での授業を、鹿児島市内の二人の教師によって、鹿児島市立清水中学校、同紫原中学校で行い、小中学校の教師10名と授業検討と、教材資料の検討を行い。個々の判決文を教材化する際の留意点を整理した。また、平成13年8月に鹿児島大学で開催された日本ストレスマネジメント学会で自由研究として報告したところ、大阪の小学校教師よりストレスマネジメントと組み合わせて公開授業を行いたいと申し出があり、これに協力した。2.いじめ判決文に関する研究を活用した共著論文の掲載研究代表者の采女と研究分担者の梅野は、本研究成果を活用して、教育法学関係の研究誌の一つ『季刊教育法』(エイデル研究所)に連載中である「教育管理職のための法常識講座」において、学校における子どもの学習権、人格権の侵害を事例をあげ、教育学的・法学的な考察を加えている。本年度は、同誌133号(6月)、134号(9月)、135号(12月)に掲載した。いずれも、いじめ問題をめぐる関係者間のトラブルを法的・教育的に考察した論考である。3.いじめ判決文を中心とした人権関係判決文教材資料集(中間報告冊子)の作成1.により得られた「教材化の指針」をもとに、最終年度である平成15年度に典型的実践例を整理し、小中高校で実施可能な授業事例・プログラム集を作成するが、第二年度である本年度は、その素材資料集となる「人権関係判決文教材集」を中間報告の形で作成する。本中間報告は、児童・生徒が「人権」「いのち」「自尊心」について学ぶことのできる豊富な判決文(書)を「判決文資料」として冊子にするもので、本研究代表者である法学の采女と研究分担者である教育学の梅野、小、中、高校教師の協力と実践によってはじめて可能となる成果であるといえる。※なお、中間報告冊子は、本書類提出時には製本が完成しないが、本年度(平成14年度)末には製本完成し、追加資料として提出する予定である。
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