研究概要 |
3年間にわたって研究してきた課題、「大学のユニバーサル化に対応したアメリカの高等教育機関における導入教育の基礎的研究」の最終取りまとめにあたる平成15年5月には昨年実施した質問紙調査の内容を分析し,5月に神戸大学において開催された日本高等教育学会の自由発表部門に「アメリカの一年次教育の構造-2002年度4年制大学調査から-」というタイトルで発表した。5月にはアメリカでの導入教育(ファーストイヤー・セミナー,ファーストイヤー・エクスピアリエンス)の評価についての最新の研究動向を知るために,フロリダ州タンパで開催された全米Institutional Research (AIR)会議に出席した。また6月には大学教育学会において,アメリカのファーストイヤー・セミナーの事例と日本の導入教育の事例についてラウンドテーブルで発表した。なお,9月には日米比較の視点から親和女子大学での講演,および12月には大学評価・学位授与機構の研究会において,「アメリカでの学生のアセスメント分類-日本での応用調査-」という内容で発表し,名古屋高等教育研究所においても,「アメリカの一年次教育の構造」というタイトルで講演をした。また,16年2月には大学コンソーシアム京都が主催となって開催した第9回FDフォーラムの第8分科会「新たな『教育の評価』をめぐって-大学生の変化と望まれる大学教員像-」にて,「学生の変容と大学:学生へのあらたなサービスの提供」というタイトルで日米比較の視点から学生の変容と導入教育の関連性について発表した。 こうした一連の研究成果をもとに,「初年次支援プログラムの構築とフレッシュマン・セミナー」『学士課程教育の改革』(東信堂,2004年,201〜217頁.舘昭との共著),「米国における一年次教育の発展過程とその構造」同志社大学『文化学年報 53号』(2004年,75〜104頁.単著),補講「わが国の導入教育の展開と同志社大学での実践」『学生の学びを支援する大学教育』(東信堂,2004年,246〜272頁.単著)にそれぞれ発表出版した。
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