平成13年12月21日(金)から23日(日)に至る二泊三日の第16回環境対話キャンプを、岡山県青少年教育センター閑谷学校で開催した。ADHDを伴うLD児35名(3〜12歳)、その保護者40名(父・母含む)の参加があり、対象児における6つの特性、すなわち注意・記憶・知覚、抑制・硬さ・感情を明確化すべく検査を実施した。検査は、第15回キャンプで開発した独自のADHD検査(DSM-IV行動チェックリストを含む)を用いた。 本研究の申請時には、第15回キャンプ(平成13年7月実施)を踏まえた6ヵ月後の効果確認を計画していたが、第15回キャンプ終了後に科学研究費の追加採択になり、そのため第16回キャンプが、対象児の特性を計測またチェックする場となった。しかし、計測・チェック後は、前頭葉のドーパミン系に働きかけるリズムトレーニングや共感体験のためのロールプレイングゲーム、各種の認知・言語課題などを実施しており、第17回キャンプ(平成14年8月実施予定)で、その効果を確認する予定である。 環境対話教育(環境対話法)は、子どもを取り巻く環境の調整により、対話(行動および教科学習)を効率化させる方法論といえるが、そのためには、家庭・学校(保育所も含む)での継続トレーニングも必要と考える。第16回キャンプでは、保護者研修も実施しているが、第17回以降では、対象児の教師・保育士の参加研修も企画していきたい。
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