研究概要 |
本研究は、ケニアのタイタ社会で話されているダヴィダ語を中心としてタイタ語辞典の編纂をおこなうことが目的である。そのために、平成13年度においては、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所編「アジア・アフリカ言語調査票」に基づいて採録したタイタ語のなかからNo.1〜1000を対象に研究を進めた。平成14年度においてはその継続として、No.1001〜2000を対象に研究を進めた。基礎語彙をデータベース化するために、対応する日本語、英語、スワヒリ語の例文と解説の入力をおこなった。平成14年4月から7月にかけてNo.1001〜1500の語彙を対象に研究を進め、8月から9月にかけてケニア国においてネイティヴスピーカーによるチェックと意見交換をおこなった。10月から平成14年2月にかけてNo.1501〜2000の語彙を対象に研究を進め、前回同様3月にケニア国においてネイティヴスピーカーによるチェックと意見交換をおこなった。これにより、当初の予定通り、収録対象予定の基礎語彙2000語の内、後半の1000語分のデータ収集を終えることができた。また、平成13年度にケニア国立文書館において、レイによって編纂されたWray, J. A.. An Elementary Introduction to the Taita Language, Society for Promoting Christian Knowledge, London., 1894.を閲覧することができたが、これはタイタ語の中のサガラ方言の文法書であり、これをダヴィダ語と比較対照することでこれまで採録してきたデータを補足しうる要素があると考えられるので、ネイティヴスピーカーとともにダヴィダ語への書き換えを進めていきたいと考えている。
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