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2001 年度 実績報告書

台湾先住民における「民族」概念の形成に関する文化人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610370
研究機関岐阜市立女子短期大学

研究代表者

草塲 英子 (原 英子)  岐阜市立女子短期大学, 国際文化学科, 講師 (80180991)

キーワード台湾先住民 / 台湾原住民 / 伝統の創造 / 民族分類 / タイヤル族 / セデック / タロコ
研究概要

本研究は台湾先住民の分類に関して、現在の分類と、被分類者である先住民の分類認識との相違に注目しながら、台湾における「民族」概念や「民族」範疇の形成に関わる歴史的経緯を文化人類学的視覚から明らかにすることを目的としたものである。今年度は、台湾先住民に関する分類がいかにおこなわれたか、あるいはおこなわれているかについて、次の2方向からの検討をおこなった。(1)台湾先住民以外の者-これを本研究では他者と呼ぶ-が、いかに台湾先住民を分類していたのかについて、これまでおこなわれてきた研究者の分類、政府・行政の分類、現地入植者の分類を文書等の資料によって見直していく。(2)台湾先住民側が他者の分類をいかに受け取ってきたのか、被分類者の分類認識について、彼らの社会組織や、現在の種々の活動のあり方などから検討する。
今年度、特に注目して資料を収集したのが、タイヤル族セデックの分類に関する資料である。(1)の他者による分類では、特に明治以降の紛争や隘勇線周辺の実態、先住民に対する台湾総督府の姿勢に注目して、当時の台湾先住民に対する分類認識の資料収集に努めた。(2)の被分類者の分類認識では、セデックのなかに存在するいくつかのグループがそれぞれ他のグループをいかに認識しているのか、(1)民族言語の普及活動等、(2)祖霊祭等「伝統儀礼」の再興や創造に関する活動等を中心に、グループの結合と区別認識に関する資料を収集した。以上の点を中心に日本国内や台湾での文献資料の収集・複写をおこなった。また台湾における現地調査では、セデック群中、タロコ、タクダヤ、トゥダと呼ばれる人々を中心に、インタヴュー調査や参与観察をおこなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 原英子: "馬淵東一の研究"日本順益台湾原住民研究会編台湾原住民研究概覧風響社. 73-80 (2001)

  • [文献書誌] 原英子: "主要文献解題 伊能嘉矩・粟野伝之丞著台湾蕃人事情"日本順益台湾原住民研究会編台湾原住民研究概覧風響社. 234 (2001)

  • [文献書誌] 原英子: "台湾「原住民身分」の法的変遷概観-戦後編-"日本順益台湾原住民研究会編台湾原住民研究概覧風響社. 298-305 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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