• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

叙任権闘争とドイツ王国

研究課題

研究課題/領域番号 13610460
研究機関東海大学

研究代表者

三佐川 亮宏  東海大学, 文学部, 助教授 (20239213)

キーワードドイツ / theodicus / teutonicus / 叙任権闘争 / 皇帝権 / トーマス / ゲルマン・イデオロギー / カール大帝期
研究概要

3年間の研究期間においては、次の3点、すなわち、(1)これまで進めてきたtheodiscus/teutonicusの史料用例の網羅的収集・整理作業の継続。(2)特に重要と目される個別用例についての、詳細な検討。(3)19世紀以降のドイツ中世史学史研究の整理、にその重点を置いた。本研究の最終年度となる平成15年度は、このうち特に(2)、(3)に関連して次の課題と精力的に取り組み、次の成果を得た。
(2)theodiscus/teutonicusの初期の歴史について。theodiscusの史料初出は、カール大帝期の786年であり、この語は、以後フランク王権と直接・間接に関連する法的史料(勅令、国王証書等)や叙述史料において散発的に出現するようになる。その起源について、特にその俗語形であるtheodiskとの関係をめぐって、歴史学者・ゲルマニストの双方が参加する研究状況は、近年再び活況を呈しており、この点に関して問題点の整理・検討をおこなった。(3)「中世におけるドイツ・ネーションの形成」という主題をめぐる19世紀以降の研究史について。本年度は、特に旧来の「国民国家」的視点からなされた研究視角の問題性を、16世紀の人文主義の時代にまで遡る、ドイツに特徴的な「ゲルマン・イデオロギー」の歴史的生成と発展に則して跡づけた。また、本研究をドイツの学界でリードしてきたボン大学教授ハインツ・トーマス(Heinz Thomas)氏の関連研究論文総計7本を選択・翻訳し、訳書として公刊することで、その成果を日本の学界に広く紹介する予定である。訳書全体(予定枚数、原稿用紙換算約1000枚)の訳出・検討はほぼ終了し、今後は、訳文の最終チェック、用語の統一、索引作成等の作業に進む。2005年の刊行を予定している。

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi