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2002 年度 実績報告書

日本語文字配列方向各類型の成立過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610490
研究機関東京女子大学

研究代表者

屋名池 誠  東京女子大学, 現代文化学部, 教授 (00182361)

キーワード文字配列方向 / 書字方向 / 縦書き / 横書き / 横転縦書き / 右横書き / 左横書き / 行うつり
研究概要

幕末から明治期にかけて誕生した
1.右横書き 2.縦書き右へ行移り 3.左横書き 4.90度横倒しの縦書き
の4種の書字方向について、昨年度にひきつづき実例を調査・収集するとともに、その発生の事情について分析をおこなった。
1.について 昨年度調査した歌川国貞一門以外の洋風浮世絵の網羅的な調査をおこなった。
他派には右横書きの初期例がほとんど見られないことから、歌川国貞の一門が右横書き創出の中心をなしていたことを明らかにすることができた。
2.について 前近代の肖像画画賛資料の増強に努めるとともに、年代順の整理・分析をおこなった。
肖像画画賛における「縦書き右へ行移り」の開始が鎌倉期の禅宗僧の「頂相」にあること、その発生は中国における対幅における対称性を承けて日本独自に確立したものであることを明らかにすることができた。
3.・4.について 日本語における左横書きや横転縦書きは、横書きの西欧語と接触した結果生じたものだが、これとは逆に、縦書きの日本語と接触して本来横書きの西欧語に生じた特異な書字方向の調査を下記の資料についておこなった。
・19世紀ヨーロッパにおけるジャポニズム、ジャポネズリーの美術作品
・幕末・明治初期の外国人の日本語学習書
この対照研究によって、異なる書字方向を持つ外国語との接触により新たな書字方向が発生するメカニズムと、その書字方向が定着するに必要な条件について多くの知見を得ることができた。
また、縦書き・横書きの競合・分担状況をあきらかにするために、地方新聞の悉皆調査を続行した。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 屋名池 誠: "縦書き対横書き(二)「縦書き・横書き日本語史」7"図書(岩波書店). 633. 56-59 (2002)

  • [文献書誌] 屋名池 誠: "ある過渡期「縦書き・横書き日本語史」8"図書. 634. 46-49 (2002)

  • [文献書誌] 屋名池 誠: "右か左か(一)「縦書き・横書き日本語史」9"図書. 635. 48-52 (2002)

  • [文献書誌] 屋名池 誠: "右か左か(二)「縦書き・横書き日本語史」10"図書. 636. 54-58 (2002)

  • [文献書誌] 屋名池 誠: "左横書きへ「縦書き・横書き日本語史」11"637. 50-54 (2002)

  • [文献書誌] 屋名池 誠: "「普通」の書字方向「縦書き・横書き日本語史」12"図書. 638. 52-57 (2002)

  • [文献書誌] 屋名池 誠: "縦書き奇妙な世界「縦書き・横書き日本語史」13"図書. 639. 50-57 (2002)

  • [文献書誌] 屋名池 誠: "書字方向とは「縦書き・横書き日本語史」14"図書. 640. 50-56 (2002)

  • [文献書誌] 屋名池 誠: "横書きの成立-日本語表記のエポック-"東京女子大学比較文化研究所紀要. 64. 23-40 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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