研究課題
基盤研究(C)
1.本研究では、日本語の左横書きの誕生にあたって、明治初期の「蔵田屋清右衛門」なる印刷所が一つの中核であったことを明らかにした。さらに、当時の日本の活版技術には中国における欧米のキリスト教宣教会印刷所からの技術導入があったことから、欧米人宣教師著作の中国語学書に見られる、欧米語に合わせて東洋語を左横書きする方式が、日本語左横書き誕生に刺激を与えた可能性についても論じた。2.前近代の肖像画の画賛に広く見られる「縦書きの行を、肖像の向いている側から読み/書く」という書字方の存在を指摘するとともに、この方式が中国から伝来したものではなく、中世の日本で独自に生まれたものであることを論じた。3.文字表記における「書字方向」というシステムの存在意義を論じるとともに、時間と空間の変換装置の原型として書字方向が多方面にわたり影響を与えていること--特に絵巻物の時空構成に与えた影響について--をひろく実証した。
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