• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

グローブ座におけるエリザベス朝演劇の所作の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610566
研究機関京都教育大学

研究代表者

太田 耕人  京都教育大学, 教育学部, 助教授 (40168935)

キーワードThe Globe / Shakespeare / Elizabethan Drama / stage directions / The Rose / blocking / movement / letter scenes
研究概要

シェイクスピアの初期作晶を中心に、卜書きと、舞台上の動きや劇場の各部に言及している台詞をもとにして、「舞台を横切る動き」(passing the stage)と、舞台上の俳優の位置取りを分析し、その過程で「手紙の場面」のトポスを解明することを新たに課題に加え、次のような成果をえた。
(1)Titus AndronicusやTwo Gentlemen of Veronaにおいて、舞台上の人物たちがふたつのブロックに分けられ、一方の集団は別の集団の行為に気づいていないと思われる場合が数力所発見されるが、その場合の舞台空間の使用は、奥行きのないローズ座では左右に分割されたが、グローブ座では舞台の奥行きを利用し前後に分割された可能性があることが明確になった。
その過程でロンドンに再現されたBankside Globeの芸術監督のMark Rylanceから、現地で意見を聞くことができ、演技者の立場から貴重な示唆を得た。
(2)Two Gentlemen of Veronaにおける手紙のシーンは、マーローやグリーンなど他の劇作家が書いた手紙の場面と共通性があり、このように手紙が際だった小道具として利用された背景には、当時の手紙執筆の流行の過熱があったが、この点は大英図書館における16世紀の手紙判例集の調査や、手稿本による劇作品の当該場面の確認により、十分な資料を得ることができた。
(3)「舞台を横切る動き」(passing the stage)についての主要な学説の確認と例示されている作品について検証を進め、英国の研究者との交流からprompt booksの利用について有益な知見を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 太田耕人: "劇的手法としての手紙"Shakespeare News. Vol.40 No.3. 40 (2001)

  • [文献書誌] 太田耕人: "シェイクスピアにおける劇的手法としての手紙"関西シェイクスピア研究会会報. 第22号. 11 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi