研究概要 |
1.カリブ文化/文学研究集会の主催。 平成13年度9月に立ち上げたこの研究会は、13年度2回、14年度4回、15年度も東京と関西で交互に4回(第7回から第10回まで)開催できた。第7回5月11日青山学院大にて。「Crick, Crack, Monkeyを読む一作者の思想と作品の背景」(石田依子)「The history of Mary Princeとカリブの奴隷制」(三石庸子)。第8回7月13日キャンパスプラザ京都にて。「マーク・トウェインとバミューダ」(杉山直人)「ExileとEmigre-Feminism」(中地幸)。第9回9月20日立教大学にて。「カリブ音楽に見るアフリカニズム」(寺嶋さなえ)「アメリカ合衆国におけるトゥサン・ルヴェルチュールの表象」(西本あづさ)。第10回12月7日京都ガーデンコートにて。「映画『マルチニクの少年』を読む」(柴崎小百合)「ネグチュード・ウーマンとカリブの『帳』」(森あおい)。15年度の集会は成果を共著としてまとめる具体的企画を提示したためもあり、討論が充実していた。10月を締め切りとして有志23名の原稿(論文、コラム、書誌)を集め、11月には成果発表の助成金を風呂本を編者として申請した。 2.個人としての発表。 11月24日奈良女子大学英文学会にて「大西洋を渡った神々とカリブ系女性作家たち」という題で招待講演。異種構造の一つの現れであるクレオール宗教と文学の関係をテーマとした。焦点を文学より歴史においた別ヴァージョンを「大西洋を渡った精霊たちのその後」という題で日本アメリカ学会の『アメリカ研究』38号(16年3月刊)に掲載。また所属する「黒人研究の会」50周年記念の共著に、「もう一つの世界を知る女たち」と題してグアドループの作家シモーヌ・シュワルツバルトとケンボワ(クレオール習俗)に関する論文を寄稿。6月刊行の予定。 3.16年2月に渡英。ロンドンのカリブ移民が集まるフィンズベリー・パークのニュー・ビーコン・ブックスを中心に資料収集、および14年7月にブリティッシュ・ライブラリーで始めた検索を継続。
|