私はこれまで、シェイマス・ヒーニー全詩集をコンピューターに読みとり、それを十分に校正したテキスト・ファイルとして完成してきた。更に、そのコンコーダンス用テキストを、文章解析プログラム(Micro-Oxford Concordance Program)を用いて、コマンド・ファイルを作成し、ヒーニーの第1詩集Death of a Naturalistのコンコーダンスを作成した。 そのあとのグロサリー作りであるが、Tomonori Matsushita's A Glossarial Concordance to William Langland's The Vision of Piers Plowman -The B-textや、C.T. Onions' A Shakespeare GlossaryやMarvin Spevack's The Harvard Concordance to Shakespeareの方法論等を参照にしながら、注釈すべき語の選び方、定義の仕方等を考えた。難解語義と思われるものには、glossaryを付したが、それはGlossarial Concordanceの下に、glossayを付ける必要のない語は、Verbal Indexの下に、別々に分類をして提示した。 本研究では、簡潔を旨とすべきとの方針の下に、Concordanceの機能を失うことなく、難解な語義のglossaryを作成した。定義は、英語と日本語の併記を原則とした。その成果を、鳥取大学教育地域科学部紀要(教育・人文科学、第4巻第2号、2003年)に発表した。
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