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2002 年度 実績報告書

ウィリアム・ゴールディングの思想背景研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610578
研究機関山口大学

研究代表者

宮原 一成  山口大学, 人文学部, 助教授 (10243875)

キーワードWilliam Golding / mysticism / mythology
研究概要

William Goldingの思想的関心を追って、エジプト学、ギリシア神話・悲劇・イギリス考古学、神秘学、時間論、複製芸術論、翻訳論、エントロピー学関連の研究文献を相当点数渉猟した。研究代表者が最も関心を寄せているGoldingと神智学の関連については、今年度上梓されたMark Kinkead-WeekesとIan Gregorの共著、William Goldingの新版に新しく収録されたJudy Carverによる伝記的メモによって、その妥当性が確認できた。今後はRudolph Steinerに対するGoldingの共感の強度を測ると同時に、C. G. Jungへの一時的傾注にも注意を向ける必要があることが判明した。この二者に対する興味は、神秘学という枠組みの中に収めて考え得ると思われる。仏語から今回翻訳できたHelene Cixousの論文が示唆的で、まずはこれを土台に論を構築できそうだと考える。
神秘学の源流の一つをなすエジプト神話学の研究は、Goldingの第四作小説Free Fallにおけるオシリス神話の全面的影響を論じた論文一本に一応の結実を見た。Free Fallに関してはもう一本、時間論の面からアプローチした論文を完成、現在投稿準備中である。また、複製芸術と翻訳論、エントロピーの観点からGolding第七作Darkness Visibleを読む論文に現在着手しているが、ここにも神秘学・神智学は絡んでくる公算が大きい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kazunari Miyahara: "Osirian Reference in William Golding's Free Fall"英語と英米文学. 第37号(未定). (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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