研究課題/領域番号 |
13610601
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研究機関 | 豊田工業高等専門学校 |
研究代表者 |
神谷 昌明 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 助教授 (40194980)
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研究分担者 |
高橋 薫 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 助教授 (90216705)
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キーワード | Brooklyn Corpus / KWIC Concordance for Windows / Pen-Helsinki Corpus / 動詞接頭辞構文 / 句動詞構文 / 副詞辞 / 文法標識 / 古英語 |
研究概要 |
1.許可を得て、Pen-Helsinki Corpus(PPCME)とBrooklyn Corpusをダウンロードした。 2.両コーパスは生成文法理論に基づいて文法標識(タグ)が付加されているため、詳細なマニュアルを参照しながらコーパスデザインを理解し分析した。 3.文法標識の改良点 PPCMEでは前置詞句に引っぱられる副詞辞はspecifierとして見なされ前置詞句の枠内[p…]に入れられ副詞辞のタグが外された。その結果、副詞辞を検索する時に問題が生じた。Brooklyn Corpusでも副詞辞が前置詞句(PP)に引っぱられる時、PPCME同様、前置詞句内[pp…]に入れられる。しかし副詞辞を示す標識[/PA]はそのまま内包されているため、副詞辞を検索する場合問題は生じないことが分かった。さらに動詞接頭辞としての機能が強い副詞辞または動詞の前に位置する副詞辞に対しては[/PA]の前にアンダーライン_を付け、[_/PA]という文法標識が付与された。大きな改良点の一つであり、動詞接頭辞構文の研究には極めて有意義な文法標識付与である。 4.簡易検索と研究成果 Brooklyn Corpusを利用して、動詞接頭辞構文のコンコーダンスを作成した。古英語において動詞接頭辞が多く出現することを数量的にとらえることができた。検索ソフトはKWIC Concordance for Windowsを使用した。副詞辞・動詞接頭辞の文法標識を用いることにより、古英語の動詞接頭辞構文から中英語の句動詞構文への移行過程を通時的にとらえることが可能になった。PPCMEとBrooklyn Corpusはほぼ同じコーパスデザインで文法標識が付与されているため、古英語と中英語を有機的に結びつけることが可能になった。
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