研究概要 |
計4906例の構文型毎の出現数と割合、間接目的機能前置詞a、deの出現数とそれらの和の構文型毎の出現数に対する割合を示す。1.他動詞文(2028(41.3%):a193、de243、(193+243=436;436/2028=21.5%))、2.間接目的文(421(8.6%):a 195、de 125、(76%))、3.代名動詞文(271(5.5%):a 59、de 46、(38.7%))、4.自動詞文(164(3.3%):a 0、de 0、(0%))、5.受動文,(264(5.4%):a 34、de 18、(19.7%))、6.属詞文(181(3.7%):a 21、de 7、(15.5%))、7.Etre文(724(14.8%):a 73、de 47、(16.7%))、8.非人称文(422(86%):a 57、de 101、(37.4%))、9.連辞核文(9(0.2%):a 2、de 0、(22.2%))、10.非動詞文(422(8.6%):a 56、de28、(19.9%))。 構文型総数は320種(10.は含まず)で用例総数は4906。前置詞aかつ/またはdeの構文型は104種でそれらの出現総数は1300。両前置詞構文型の種類は32.5%でそれらの出現頻度数は26.5%を占める。上の1.では、主辞と直接目的(「de-不定詞」は除く)の2項文が1523(用例総数は4906の31.0%)あり、これを2028から除くと505で、この中の436であるから、86.3%を占める。これは前置詞a、deと直接目的の両立性の高さを示す。構文型総数の32.5%に両前置詞が含まれていて、残り216の構文型の167は他の前置詞が特徴づける。(名詞、形容詞、等のみの構文型は49(15.3%)。)構文型総数の84.7%に前置詞が含まれている。以上から、直接目的と前置詞a、deの間接目的が構文体系の核となる部分を構成し、体系内の構文の多様性(統辞機能の多様性)には前置詞が貢献していることが分かる。
|